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胸骨甲状筋の働き

2014/1/22

前回に続き舌骨下筋群の解説です。今回は甲状軟骨と胸骨に付着する胸骨甲状筋の解説です。

胸骨甲状筋の構造

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胸骨甲状筋は胸骨柄・第一肋軟骨から起こり、甲状軟骨に停止します。直接舌骨との連結はありませんが、前回解説した甲状舌骨筋と走行がほぼ連続しています。
支配神経はC2〜C3頚神経です。

胸骨甲状筋と甲状舌骨筋

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胸骨甲状筋と甲状舌骨筋の関係は上の図の通りです。甲状軟骨に付着する際走行が重なっているのが分かります。

胸骨甲状筋と胸骨舌骨筋

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胸骨甲状筋は一つ表層を走る胸骨舌骨筋によく似た走行をとります。
甲状舌骨筋と胸骨甲状筋の二つが胸骨舌骨筋のすぐ深層で舌骨を下方から支えているのが分かります。

胸骨舌骨筋の作用

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胸骨甲状筋が収縮すると甲状軟骨を引き下げます。嚥下の際にその働きを確認する事が出来ますが、胸骨舌骨筋と区別がつきにくく、この筋を単独で触れるのは困難です。