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内側翼突筋の働き

2014/2/6

前回の外側翼突筋の働きに続いて咀嚼筋の解説です。
今回は蝶形骨と下顎骨に付着する内側翼突筋の解説です。

内側翼突筋の構造

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内側翼突筋は蝶形骨翼状突起の後面にある翼突窩から起こり、下顎骨内側面の翼突筋粗面に停止します。
支配神経は下顎神経の枝である内側翼突筋神経です。

外側翼突筋と内側翼突筋の関係

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外側翼突筋と内側翼突筋は名称は似ていますが、その走行と働きは異なります。内側翼突筋は閉口に働き、外側翼突筋は下顎骨を前方に引き出す事で開口に作用します。
蝶形骨からの走行を見ても、外側翼突筋が前方から後方に走行しているのに対して、内則翼突筋は上方から後下方に走行しているのが分かります。

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正面から2つの筋肉を見ると上の図の様になります。いずれの筋肉も蝶形骨から下顎骨に向けて翼の様な走行をとっています。

内側翼突筋の作用

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内側翼突筋が収縮すると、咬筋とともに下顎骨を挙上します。また、片側が緊張する事で下顎骨を反対側方に動かします。咬筋などに比較すると挙上への収縮力は少なく、すりつぶし等の側方運動時に作用します。この筋肉は口腔内から指を入れて、下顎を動かすとその収縮が確認できます。