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縫工筋の働き

2014/2/24

今回は腸骨から脛骨に走行する縫工筋の働きを解説します。以前の投稿で半腱様筋を解説した際に鵞足を構成する筋肉の1つとして紹介しました。今回は起始・停止やその働きについて書きたいと思います。

縫工筋の構造

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縫工筋は上前腸骨棘から起こり、鵞足の一部となって脛骨粗面内側に停止します。
支配神経はL2〜L3大腿神経です。

縫工筋の作用

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縫工筋が収縮すると股関節を屈曲させます。また股関節の外転・外旋に作用します。
この筋肉も股関節と膝関節にまたがる二関節筋なので、内側ハムストリングスと共に膝関節の屈曲にも作用します。

縫工筋は人体で最長の筋肉

縫工筋は上前腸骨棘から大腿骨を回り込む様に走行している筋肉で、その走行は人体で最長と言われています。
また、大腿筋膜張筋と共に股関節の屈曲に強く作用する為、短距離走のスタート時に上前腸骨棘の剥離骨折を起こす事があります。鵞足の形成と共に臨床的に重要な筋肉でもあります。