僧帽筋の働き
2013/12/13
僧帽筋の構造
僧帽筋は人体の中でも大きな筋肉で背部の表層にある事から一般的にも広く知られる筋肉です。名前の由来は修道士の帽子の形から由来したと言われています。
僧帽筋は上部・中部・下部と線維が分かれており、それぞれに働きが異なります。神経支配は副神経と頚神経です。
僧帽筋上部線維
僧帽筋上部線維は後頭骨上項線・項靭帯から起こり鎖骨の外1/3に停止します。頚部や肩部から容易に触れる事の出来る筋肉です。
僧帽筋上部線維が収縮すると肩甲骨を挙上・上方回旋させます。肩をすくめる様な動作をすると収縮が分かりやすいでしょう。
僧帽筋中部線維
僧帽筋中部線維はT1~T6の棘突起・棘上靭帯から起こり肩峰・肩甲棘に停止します。
僧帽筋中部線維が収縮すると肩甲骨を後退させます。胸を張る様な動作をすると収縮がイメージしやすいでしょう。
僧帽筋下部線維
僧帽筋下部線維はT7~T12の棘突起・棘上靭帯から起こり肩甲棘に停止します。
僧帽筋下部線維が収縮すると肩甲骨を下制・下方回旋します。上部線維と真逆の動きをするのが特徴的です。
僧帽筋の特徴
この筋肉は臨床的にも良く出てくる筋肉で、セラピストの課題となる筋肉でしょう。いわゆる肩こりに代表される肩の疲労感の原因となる筋です。
その理由として一部を脳神経に支配されている事で、長時間の作業によるストレスや目の疲労などの影響を受けやすい為だと考えられています。